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学校の出来事
★工業科3年生の学年末テストが行われています★
2月1日(月)から4日(木)までの4日間、工業科3年生の学年末テストが行われています。
生徒たちは「高校生活の有終の美」を飾るべく、熱心に取り組んでいます。
最終日4日は終了後学年集会を行い、翌5日(金)から3年生は家庭学習日に入ります。
その後、25日(木)、26日(金)の登校日を経て、3月1日(月)の卒業式に臨みます。
テストもあと2日間ありますので、最後まで全力で頑張って欲しいです。
なお、理数科3年生は特別時間割で授業を行っています。5日の家庭学習日以降も補習授業が行われます。
進路体験報告会が行われました
1月29日(金)工業科各科ではLHRの時間を利用し、進路決定した3年生の一部の生徒が、1,2年生に自己の進路決定までの活動状況を話す機会が設けられました。
話の内容は、就職(企業または公務員)、進学(大学または専門学校)等の進路選択のいきさつ、進路実現に向けて取り組んだこと(筆記や面接試験に向けての対策や準備)、注意事項等について、後輩へのアドバイスがありました。
1年先、2年先には求人や入学試験の内容等変化していくでしょうが、選択した進路に対しどのような準備をしたか、モチベーションをどう高め維持したか参考にしてもらえばと思います。
★電子工学科3年生・課題研究発表会が行われました★
今回は電子工学科の課題研究発表会の様子をお知らせします。
1月28日(木)に会議室にて行われ、前半は生徒の研究成果のプレゼン発表、後半は生徒が制作したマイコンカーの試走を行いました。
まずは前半のプレゼン発表をご紹介します。
1班は「前輪駆動 レーンチェンジについて」。「報われない俺たちの努力」という副題も添えながら、とにかくカーブに強い、クランクに強い前輪駆動車を作った軌跡が紹介されました。練習時の最高タイムは19.54秒だったにもかかわらず大会本番では記録なし。努力もマイコンカーも「壁」にぶつかった感じでした。1班の第2グループはその「限輪駆動の曲げについて」詳細に研究、車名を研究生徒名にもじって「前輪須藤」として低重心かつスーパーシリコンを使用、CPU基板とモータードライブ基板を結合して作りました。「サーボモーターの曲げ角」および「左右モーターの出力差」、この二つの要素が大事になることが分かりました。
2班の発表はマイコンカーラリーに出場した車名で発表「イケメン松川」号は全長43.1cmで後輪駆動が特徴、ユニバーサル基板を使っているため強度はなかなかのものでした。しかしながら県大会では試走2回とも記録なし、左クランクはモーターの左右出力差が大きかったため内輪が脱輪、その結果をきちんと冷静に分析し発表していました。第2グループは「直線でのモーター出力による走行速度の違い」を研究しました。
3班の研究も車体名。沖縄っぽい名前の「ちんすこう」号は低重心で先読みを意識したセンサーバーを長めに設計、入念に準備をしまさに「人事を尽くして天命を待つ」感じであったが、当日「車検が通らない」という致命的な失敗に気が付きました。実際の自動車でもあることですが、センサーバーが坂道で地面についてしまったり、電池ボックスが登坂で地面についたりと、水平でない道路での走行で車高の低さが露見してしまった結果となりました。その後接続部分にナットを差し込み高さを確保するなどすぐに改善策を工夫するなど、その危機管理能力の高さは今後の人生でも生きていくことだと思います。「車検」という我々にも身近な話題でとても聞きやすかったです。第2グループの「DAISUKE」号は逆にそのセンサーバーを基準より短くして曲がりに強くする創造力豊かな作品に仕上げました。県大会ではそれが功を奏し、県内2位の21.90秒を記録、結果を残しました。
4班「GLOW」号は前輪駆動。カメラ部門での前輪駆動は初の試みでした。大会での結果はレースチャンジで脱輪、記録を残せませんでしたが後日原因を詳細に分析、今後に生かして行けそうです。「亜人夢」はカメラの処理速度と車の速さの相関関係を研究して作りました。大会ではレースチェンジで脱輪したり坂を登り切れなかったりと結果は残せなかったが、結果分析で処理速度(割り込み間隔)を速くすると判定しやすくなることが分かり、後輩にアドバイスを送っていました。
5班は「青島みかん号」と「漫号」を製作。班をグループ分けせず、共同で進めることでお互いの負担を減らす工夫がなされていました。ともに重心を低くした設計の前輪駆動車、難所となるコーナーで安定した走行が出来るよう工夫されていました。それぞれ研究のポイントを「モーター」「タイヤ」「車体の強度」「プログラム」に定めて独自に創意工夫をしていました。青島みかん号はサーボモーターの可動域を広げる工夫をして後輪のシリコンテープの面積を減らして摩擦を少なくしていました。漫号は前輪タイヤのぐらつきをなくすためタイヤとモーターのシャーシを接着剤で固定していました。努力が報われ「青島みかん号」が県大会3位入賞しました。
6班第1グループは「MC950R号」、後輪駆動方式で他のマシンよりも軽いのが特徴、加速力に優れるメリットとスピードが落ちにくいデメリットと背中合わせでの戦いとなりました。工夫をしすぎた結果からか当日の車検が通らず、さらにレースチェンジもうまくいかず記録なし、しかしながら研究で培った「忍耐力」「探求心」「協調性」は今後に生きていくはずです。第2グループ「トマホークGT」号は後輪駆動のアッカーマン機構。アッカーマン機構の特徴はブレても修正力が強く、その反面修正するための曲げ角とモーターの出力調整が難しいといういわば諸刃の剣でもあります。こちらも車検に通らすが当日大幅な軌道修正を余儀なくされて、レースも脱輪のため記録なし。そのような中でも得たものも多く、後輩たちに適切なアドバイスを送っていました。
後半はそれぞれの愛車を実際のコースで試走しました。リラックスした雰囲気の中で出来た影響か、どの車もいい走りをしていました。
多くの保護者の方々も見学に来てくださいました。皆様、ありがとうございました。
★機械工学科3年生・課題研究発表会が行われました★
3年生工業科課題研究発表会のトリを飾るのは機械工学科と情報システム科、電子工学科。
今回は機械工学科の課題研究発表会の様子をご覧いただきます。
1月28日(木)午後に視聴覚室で行われました。
1班は文化祭でも展示発表した「FRPカウルの製作」。自動車部が新しく製作している省エネカー用FRP製のカウルを製作、制作にあたってはCADを使って設計しました。班員をカメラ担当、技術担当などに分け、小型スチロールカッターの製作やアクリル製テンプレートのCAD設計、大型スチロールカッターの製作、タキロンプレートと呼ばれる車体下のプレート製作など樹脂や硬化剤用いて事前準備を入念に行い、文化祭後に本格的なカウルの製作に取り組み、発表にこぎつけました。
2班は「スターリングエンジンの熱変換効率の向上」。既存のスターリングエンジン(外部から加熱・冷却し体積の変化から仕事を得る外燃機関)をさらに効率よく、速く回転させたいという思いから研究を行いました。外気との温度差を活用して空気を収縮・膨張させ、ピストン運動させるという発想にびっくりしました。また「フライス盤」「旋盤」「溶接」「シャンクドリル」など機械系の専門用語が多く飛び出し、まさに「ザ・機械」という論文発表となりました。
3班は「機械加工~歯車を用いた天体模型の作成~」。身近に使われている「歯車」というものに素朴な疑問を抱き、その歯車がどのような機構で動作し機能しているか気になったことが研究のきっかけ。かみ合うための割合や直径、各歯車との距離などを計算し、その精密さと動作のしくみを研究しました。初めて触るレーザー加工機、加工したことがないアクリル板など新しいことにあふれた研究から得たものは大きかったはずです。「天体の周期」という概念を歯車を用いてまわす研究は素晴らしかったです。
4班は「マイコン(micro:bit)を利用した自作自動販売機の制御」。こちらも身近な自販機に目を付けて、制御のためのプログラムを組みながら、プログラミングの難しさや実際に作動させるための機構の複雑さを実感したはずです。海外に行ってもほとんど自販機を見かけることはありません。日本の治安の良さも影響していると思いますが、日本が誇る大発明の一つを高校生が詳細に研究したことに価値があるのではないでしょうか。
5班は「アルディーノを用いた自動販売機の製作」。こちらの班も自販機に目を付けました。電気工学科の課題研究でも活用されたアルディーノ(Arduino)とは、ハードウェアの「Arduinoボード」、およびソフトウェア「Arduino IDE」から構成されるシステムで、今回モーターを回転させるためのプログラムを作成するのに活用しました。今回はお金投入・お釣りの部分までは研究が及ばず、商品を保管しボタンを押したらその商品が出てくる機能を搭載するのにとどまりましたが、十分時間と手間がかかっている印象を受けました。研究論文の副題も正直に「おつりの出ない自販機」と銘打ちました。世界に類を見ない、上から目線の自販機もいいですよね。
6班は「精密鋳造」。ロストワックス精密鋳造法を利用した作品製作を通して、鋳造の手法や特徴を研究しました。ロストワックス鋳造法とは、ロウ(ワックス)を利用した鋳造方法の一種で、ロウで原型を作り、周りを鋳物砂や石膏で覆い固め、加熱により中のロウを溶かし出して除去することにより出来た空洞に溶かした金属を流し込むと原型と同じ形をした鋳物が出来上がる鋳造法です。ロウを使って石膏で固め、加熱してロウを流し出すという工程を目の当たりにして感動しました。ちなみに「鋳造」は「ちゅうぞう」と読みます。
7班は「資格取得と溶接アート」。初級CAD検定の資格取得に向けて勉学に励んだ成果により、班員全員が合格したことの報告とその講習課程の発表がありました。また静岡県溶接工業協同組合が主催する「令和2年度溶接アートコンクール」に作品提出をするために3班に分かれて、旋盤・溶接・手仕上げを行い溶接アートを完成させました。作品の条件内に「昆虫」または「動物」で作品中に「溶接加工」を施してあるもの、とあり、今回は「トンボの製作」(廃材使用)、「魚の製作」(鋼鉄板使用)、「カブトムシとクワガタの製作」(アルミ使用)をつくりました。魚の作品はタイにもエビにも見えますが、「架空の魚類」ということでクリエイティブな作品に仕上がりました。
どの班からも熱意が伝わってきて、一年間この研究にいかに集中したかが分かりました。この研究で得た成果と課題を今後の人生で生かしていって欲しいです。
これで工業科8学科すべての課題研究発表会が終わりました。
理数科(2年生)は2月17日(水)午後0時50分から視聴覚室で課題研究発表会を行います。
★情報システム科3年生・課題研究発表会が行われました★
3年生工業科課題研究発表会のトリを飾るのは機械工学科と情報システム科、電子工学科。
まずは情報システム科の課題研究発表会の様子をご覧いただきます。司会は酒井君が務めました。
1班は「Minecraft内のデータを現実化させる研究 ~The World of Minecraft Is in Reality~」。まず、この班で驚かされたのは研究論文が日本語・英語の2か国語で書かれていること。よく、冒頭のAbstract(概要)のみ英語で、という高校生の論文は見かけますが、この論文はA3サイズの用紙すべて英語。Summary(要約)、Discussion(議論)、Reference(参考文献)すべて英語で書かれています。情報のテクニカルタームを駆使しながら、自分たちの意見や研究結果をきちんと英語で述べられていたことには驚かされました。もちろん日本語の論文も完成度が高いです。海外で使われている「Minecraft(マインクラフト)」というプログラミング教材を使って、今年度から小学校で導入されている「プログラミング教育」を意識しながら深く考察していた研究でした。
2班はその「マインクラフト」を用いてのゲーム作成を研究した「マインクラフトを用いたゲームの作成」、驚かされたのは一人でこの研究を行い論文を書いたことでした。
3班は「Unityによる周囲環境反映型ゲームの制作」。湿度や温度などのセンサーを活用して周囲の環境変化をゲームに反映させることにより、今までにない体験や楽しみ方が出来るアクションゲームを作りました。
4班は「電子ドラムを用いた音楽ゲームの制作」。「情報工学」の一歩手前からものを見たい、という発想コンセプトから「情報を楽しむ」というテーマのもとに電子ドラムを使った音楽ゲームの作成に取り組んだ研究でした。
5班はハードウェア・ソフトウェア両方の技術・知識向上を目的とし、バッティングマシンを製作し、それをコンピュータで制御する研究を行った「バッティングマシンの製作」。製作されたバッティングマシンは文化祭で体験ブースを作って大盛況、その様子も最終的には研究成果に反映させました。新型コロナウイルス感染症拡大で今年度当初学校が休校、部活動も出来なくなった時に思い付いた発想だということです。
まさに「Necessity is a mother of invention. 必要は発明の母なり」
6班は「DCモーターの無線制御に関する研究」。上記のバッティングマシン研究班と協力しながらDCモーターを無線制御する方法を研究しました。
7班は今年度からの小学校プログラミング教育必修化により、注目を浴びている教材「Scratch」でどのような学習・教育が出来るかを研究、トランプゲームの一種であるクロンダイク(ソリティアのようなもの)の製作を行った「Scratchを用いたトランプゲーム製作」。
8班はMicrosoft社から発売されている身体の動きのジェスチャーや音声認識によってゲーム機、コンピュータ操作が出来るデバイス「Kinect」を使って、モーションキャプチャー(現実の人物や物体の動きをデジタル的に記録する技術、スポーツおよびスポーツ医学に用いられる)を表現する研究を行った「Kinectを用いたモーションキャプチャー」。
9班は「NPO法人 フードバンクふじのくに」から頂いたwebサイト作成依頼書をもとに、クライアントの要望を吟味しながら公式サイトのリニューアル事業という大きなプロジェクトを手がけた「フードバンク ふじのくに ウェブサイト制作」。
10班は名探偵コナンが乗っている電動スケートボードにあこがれを抱き、本校で磨いたスキルを生かしながら電動スケートボードの製作にチャレンジした「電動スケートボードの製作」。きっかけかまさに高校生らしく、夢とロマンがあふれていました。11班もプログラミングの研究。この班は視点を変えて音楽業界で使われる音響に特化した言語「サウンドプログラミング言語」をメディアアートの形で研究した「サウンドプログラミングの研究」。
12班はゲーム開発エンジンUnityと統合型3DCGソフトウェアBlenderを使ってパソコンゲームの開発にチャレンジした「Unityを利用したPCゲーム開発」。
すべての班の写真が載せられず申し訳ありませんでした。どの班も1年間の研究成果を限られた時間で発表できたと思います。研究した生徒諸君、そして指導教官の皆様、ありがとうございました。