学校の出来事

第13回卒業証書授与式が行われました

 3月1日(月)第13回卒業証書授与式がコロナ禍の中、二部構成で行われました。
 第一部は放送を通じ全科共通で行われました。まず副校長先生による開式の辞の後、学年主任の先生により、本年度の各科の卒業生数及び総数が356名であることが紹介され、その代表者が呼名されました。そして卒業生の代表に校長先生から卒業証書が直接授与されました。続いて、校長先生による式辞、2年生の代表による送辞は録音が放送され、卒業生代表による答辞の後、教頭先生による閉式の辞となりました。最後に学年主任の先生から保護者の皆さんと卒業生に向け挨拶があり、第一部が終了しました。校長式辞、送辞、答辞、学年主任挨拶の要約を以下に記します。

【校長式辞】卒業おめでとうございます。今年の卒業生が在籍した3年間は、地球温暖化によるものと思われる自然災害等、これからの生き方価値観に大きな影響を与える出来事がいくつかありました。また、2020年は新型コロナウイルス感染リスクが、私たちの日常生活に大きな影響を与えました。このような多発する自然災害に代表される環境問題や、新型コロナウイルスへの対応は、持続可能な社会の開発目標に向けて、世界が協動して取り組まなくてはなりません。皆さんはこのような社会に羽ばたいていくことになるのです。看過できない多くの課題を抱える中で、様々な思惑が渦巻く社会を生き抜くためには、持続可能な社会の実現に向けての多角的視野、自分軸での思考、逆境に立ち向かう勇気と発想が求められ、若い科学者技術者への期待は膨らむばかりです。胸を張り自信を持って自分の道を歩んでいって欲しいと思います。皆さんの限りない発展、幸多からん事を祈念しています。

【送辞】3年生の皆様卒業おめでとうございます。初対面の対面式から共に過ごした日々を思いだし、部活動で学んだ立場の異なる人々個々の気持ちを考えて行動することや、また蒼穹祭で学んだ盛り上げようという熱い思い等を、私達が受け継いでいきます。
 今年度はこれまでの日常が一転し、様々な異なること経験がないことがおこる年となりました。このような時においても、皆さんは先輩として、私たちの一歩前を歩きお手本となり、引っ張ってくれ心強い毎日でした。
 これから歩む道でも思いがけないことがあった場合には、本校での日々を思い出してください。高校時代の経験が未来を切り開く力になるはずです。私たちは先輩が築いてくれた思いを受け継ぎ発展させ後輩に繋いでいきます。

【答辞】期待と不安に胸を膨らませ正門をくぐったあの日からの3年の日々はあっという間に過ぎていきました。1年では多くの友達ができ打ち解けあい、先輩と共に体育祭を思い切り楽しみました。2年では後輩もでき、先生や先輩の支えもあり確実に先輩として成長していく事ができました。修学旅行では平和学習を通して平和の尊さ感じ、また友と過ごした時間は一生忘れられない思い出です。最後の1年間、コロナ禍により長期休みから始まり、体育祭は中止となりましたが、開催された蒼穹祭ではクラス一丸となって取り組みました。この時感じた喜びと深い絆は鮮明な記憶として残るでしょう。
 今日卒業の日を迎えることができたのは、先生方の指導、日々支えてくれた家族のおかげです。感謝しています。在校生の皆さんは、科学技術高校の伝統を次の世代に繋いでいってください。これまでまたこれからできる思い出を大切に、楽しい高校生活を送ってください。
 これからそれぞれの進路に向かって羽ばたいていきます。苦難や困難も科学技術高校で学んだ事を思い出し乗り越え、また友と思いでを大切に未来の形を作っていきたいと思います。 

【学年主任挨拶】卒業おめでとうございます。保護者の皆さまには様々な形でのサポートありがとうございました。生徒の皆さん3年間楽しいことつらいことが多々あったかと思います。勉強の内容は忘れてしまうかもしませんが、学校生活でチャレンジし続けた経験やそのとき抱いた感情の起伏は精神の根幹を担う核心の礎となり、その後の人生を生きていくうえで少なからぬ力となります。困難を自らの力で乗り超えていくことは大事ですが、それ以上に心身共に健康を維持しながら人生をおくることが大事です。教職員も皆さんの幸せを願ってます。困ったことがあったら相談に来てください。一人で抱えきれないときは、遠慮することなく頼ってください。
 努力なしに大きな成功が得られることはありません。コロナ禍で迎える新しい生活の中で人生の舵をきっていく姿をいつまでも見守っています。

      

      

               

 

 卒業証書授与式の第二部は、各科毎に行われ、生徒全員に卒業証書授与され、その他証明書等配布、表彰、教職員の卒業生に対するお祝いの挨拶等が行われました。

      

        【機械工学科】                【電気工学科】

      

         【ロボット工学科】              【電子工学科】

      

         【情報システム科】              【建築デザイン科】

      

         【都市基盤工学科】               【物質工学科】

      

         【理工科】

卒業式の練習、各種表彰、また放送を通じて同窓会入会式が行われました

 2月26日(金)3年は、各クラスごとに卒業証書授与の練習と各種表彰、また放送を通じて同窓会入会式が行われました。
 卒業証書授与の練習では、作法と動線の確認が行われました。表彰では高校生活3年間の活動で、顕著な成果を上げた生徒に対し、表彰が行われました。なお表彰については、卒業式と合わせて行うクラスもあるようです。
 同窓会入会式では会長から「本校の同窓会は約45,000人の会員を擁し、多くの分野で活躍している。今年の卒業生はコロナ禍を乗り越え大変な苦労をしてきた、この経験は貴重な財産となると確信している。今後新しい生活様式により、人との接触が制限されるが、コロナ対策に万全を期し、友人との交流を続け友情を育んでください。」との挨拶の後、各クラス1名の同窓会賞受賞者が呼名され、代表の生徒に賞状と記念品が贈呈されました。
 卒業後も3年間を共に過ごした友との絆を大切に、また同窓生の一人として先輩方と協力し、地域社会に貢献できる人材を目指してほしいと思います。

      

 

3年生が久しぶりに登校しました

 3年生は学年末試験後家庭学習日となっていましたが、2月25日(木)2週間ぶりに登校し、高校生最後の行事である、2月26日(金)の各種表彰式、同窓会入会式、3月1日(月)の卒業式に備え、頭髪服装指導、各種配布物配布や諸連絡が行われました。
 久しぶりのクラスメートとの再会に、和気あいあいと会話を交わす姿や、担任の先生に進路に関する報告する姿が見られ、3年のクラスがある階に活気が戻りました。

      

 

 


 

 

 

 
 

 

 

★電気工学科2年生選択授業「ピンポン玉をとる有線リモコンのマシン」競技大会開催報告★

 2月24日(水)6、7時間目、本校・電気工学科2年生 選択実習受講者35名(普通科目選択者除く)が昨年9月より科目「選択実習」で製作してきた「ピンポン玉をとる有線リモコンのマシン」の競技大会を行いました。この行事は毎年電気工学科2年生を対象に行われている行事です。優勝・準優勝・特別賞は自家製の盾が送られます。今年度はコロナ禍のもと、保護者への見学呼びかけは自粛させていただきました。 

 

 裁断機を用いたアルミ板の切断、折り曲げ、電動ドリル加工、タッピング加工やCADで図面を描きアクリル板を用いたレーザー加工、ハンダコテを用いた2方向スイッチの取付など機械工作機器や電気配線処理などを学んできたものを生かした実践競技大会です。毎年かなりの盛り上がりを見せる大会ですが、今年も大いに盛り上がりました。
 

 トーナメント方式で行われ、ピンポン玉を数多く取った生徒が勝ちとなります。
  

白熱した戦いが続きました。
 

 今年度学んだことを最上級生となる来年度さらに生かして、学業に励んでほしいです。
 

★理数科の課題研究発表会が行われました ≪後編≫★

 理数科課題研究発表会の後編です。

 8班は物理班、「リニアモーターカーをモデルとした装置の作製」。日本でも2027年度に開通が予定され、静岡県も通る予定のリニア新幹線で身近になりつつある、リニアモーターカー。最近は大井川の水問題に関してニュースで取り上げられているのも聞きます。車体の超電導電磁石とレールに取り付けられた電磁石間で発生する引力と反発力を利用して前進することはよく知られているが、その原理を活用して電磁石を使って車体を加速していく装置の製作を行った研究です。

  

 9班は地学班、「おいしい水を求めて」という水の研究。ミネラルウォーターでの研究はよく聞くが、この班は「水道水」に目を付けて、班員3人の自宅の水道水や公園の水道水、本校の水道水を陽イオンクロマトグラフィーとキレート滴定で水の硬度を調べ、プリミティブな方法ではあるが利き水で味と臭気を調べ、その結果を発表した研究となった。結論としては「おいしい水=飲みやすい水」ということになりました。
 

 10班は物理班、「非弾性ボールはなぜ跳ねないのか」という研究。非弾性なのだから跳ねないのは当たり前だが、跳ねないのはなぜ?という疑問を抱き、解明するために研究を行った。エネルギーの変化に着眼し、力学的エネルギーが熱エネルギーに変化していくのでは、という仮説を立て、それを証明すべく研究を進めたものです。何が反発係数の減少につながっているのか、を追求した研究でした。
 

 11班は数学班、「47都道府県の最短経路を調べる」という全員が地理を履修している理数科らしい研究。まずは「最短経路は交差しない」という仮定を立てそれを証明、そのあとexcelの関数とソルバー機能を活用して最短距離を求めた研究を行った。日本で初めて地図を作った伊能忠敬を思わせる研究の発想、VLOOKUP関数を使うなどして直線状の最短距離を求めました。やはり内陸の都道府県をどう巡回するか、が決め手となったようです。
 

 12班は物理班、「振動による物体の移動」。携帯電話のバイブレーション機能など、振動する物体は振動以外の外力を加えずとも移動するということに目を付けて、携帯電話の振動モーターを実際に取り出して実験を行った意欲的な研究を発表しました。sin, cos, tanという三角関数を用いて解明していたのが印象的でした。
 

 13班は生物班、「植物の生育に適した肥料の分量について」の研究。店頭に並んでいる植物用肥料の内容物が、同じ植物銘柄を対象としたものなのに、分量に違いがあることに疑問を抱き、生育に最適な分量比率はどれなのかを解明していく研究を行いました。サニーレタスを用いて、植物の生育に必要な三大栄養素、窒素(N),リン酸(P)、カリウム(K)をどれだけ多く含んでいるのかを探求しました。
 

 14班は物理班、「条件による糸のほつれ方について」の研究。普段の生活で糸がよくほつれる経験から、どのような条件下で糸がほつれていくのかを研究実験。ここまでであれば家庭科などの課題研究となるが、布に糸を一本縫い、上部は固定して下部にバネばかりをつけて引っ張って、糸の切れた時の力の測定を行う物理の研究を行いました。
 


 どの研究も非常に興味深く、きちんと理路整然と証明されており、とても高校二年生の研究とは思えないハイレベルなものでした。

 この研究成果を来年度の大学受験に生かしていって欲しいです。

 保護者も多数聴講に来てくださいました。ありがとうございました。