2021年2月の記事一覧

卒業式の練習、各種表彰、また放送を通じて同窓会入会式が行われました

 2月26日(金)3年は、各クラスごとに卒業証書授与の練習と各種表彰、また放送を通じて同窓会入会式が行われました。
 卒業証書授与の練習では、作法と動線の確認が行われました。表彰では高校生活3年間の活動で、顕著な成果を上げた生徒に対し、表彰が行われました。なお表彰については、卒業式と合わせて行うクラスもあるようです。
 同窓会入会式では会長から「本校の同窓会は約45,000人の会員を擁し、多くの分野で活躍している。今年の卒業生はコロナ禍を乗り越え大変な苦労をしてきた、この経験は貴重な財産となると確信している。今後新しい生活様式により、人との接触が制限されるが、コロナ対策に万全を期し、友人との交流を続け友情を育んでください。」との挨拶の後、各クラス1名の同窓会賞受賞者が呼名され、代表の生徒に賞状と記念品が贈呈されました。
 卒業後も3年間を共に過ごした友との絆を大切に、また同窓生の一人として先輩方と協力し、地域社会に貢献できる人材を目指してほしいと思います。

      

 

3年生が久しぶりに登校しました

 3年生は学年末試験後家庭学習日となっていましたが、2月25日(木)2週間ぶりに登校し、高校生最後の行事である、2月26日(金)の各種表彰式、同窓会入会式、3月1日(月)の卒業式に備え、頭髪服装指導、各種配布物配布や諸連絡が行われました。
 久しぶりのクラスメートとの再会に、和気あいあいと会話を交わす姿や、担任の先生に進路に関する報告する姿が見られ、3年のクラスがある階に活気が戻りました。

      

 

 


 

 

 

 
 

 

 

★電気工学科2年生選択授業「ピンポン玉をとる有線リモコンのマシン」競技大会開催報告★

 2月24日(水)6、7時間目、本校・電気工学科2年生 選択実習受講者35名(普通科目選択者除く)が昨年9月より科目「選択実習」で製作してきた「ピンポン玉をとる有線リモコンのマシン」の競技大会を行いました。この行事は毎年電気工学科2年生を対象に行われている行事です。優勝・準優勝・特別賞は自家製の盾が送られます。今年度はコロナ禍のもと、保護者への見学呼びかけは自粛させていただきました。 

 

 裁断機を用いたアルミ板の切断、折り曲げ、電動ドリル加工、タッピング加工やCADで図面を描きアクリル板を用いたレーザー加工、ハンダコテを用いた2方向スイッチの取付など機械工作機器や電気配線処理などを学んできたものを生かした実践競技大会です。毎年かなりの盛り上がりを見せる大会ですが、今年も大いに盛り上がりました。
 

 トーナメント方式で行われ、ピンポン玉を数多く取った生徒が勝ちとなります。
  

白熱した戦いが続きました。
 

 今年度学んだことを最上級生となる来年度さらに生かして、学業に励んでほしいです。
 

★理数科の課題研究発表会が行われました ≪後編≫★

 理数科課題研究発表会の後編です。

 8班は物理班、「リニアモーターカーをモデルとした装置の作製」。日本でも2027年度に開通が予定され、静岡県も通る予定のリニア新幹線で身近になりつつある、リニアモーターカー。最近は大井川の水問題に関してニュースで取り上げられているのも聞きます。車体の超電導電磁石とレールに取り付けられた電磁石間で発生する引力と反発力を利用して前進することはよく知られているが、その原理を活用して電磁石を使って車体を加速していく装置の製作を行った研究です。

  

 9班は地学班、「おいしい水を求めて」という水の研究。ミネラルウォーターでの研究はよく聞くが、この班は「水道水」に目を付けて、班員3人の自宅の水道水や公園の水道水、本校の水道水を陽イオンクロマトグラフィーとキレート滴定で水の硬度を調べ、プリミティブな方法ではあるが利き水で味と臭気を調べ、その結果を発表した研究となった。結論としては「おいしい水=飲みやすい水」ということになりました。
 

 10班は物理班、「非弾性ボールはなぜ跳ねないのか」という研究。非弾性なのだから跳ねないのは当たり前だが、跳ねないのはなぜ?という疑問を抱き、解明するために研究を行った。エネルギーの変化に着眼し、力学的エネルギーが熱エネルギーに変化していくのでは、という仮説を立て、それを証明すべく研究を進めたものです。何が反発係数の減少につながっているのか、を追求した研究でした。
 

 11班は数学班、「47都道府県の最短経路を調べる」という全員が地理を履修している理数科らしい研究。まずは「最短経路は交差しない」という仮定を立てそれを証明、そのあとexcelの関数とソルバー機能を活用して最短距離を求めた研究を行った。日本で初めて地図を作った伊能忠敬を思わせる研究の発想、VLOOKUP関数を使うなどして直線状の最短距離を求めました。やはり内陸の都道府県をどう巡回するか、が決め手となったようです。
 

 12班は物理班、「振動による物体の移動」。携帯電話のバイブレーション機能など、振動する物体は振動以外の外力を加えずとも移動するということに目を付けて、携帯電話の振動モーターを実際に取り出して実験を行った意欲的な研究を発表しました。sin, cos, tanという三角関数を用いて解明していたのが印象的でした。
 

 13班は生物班、「植物の生育に適した肥料の分量について」の研究。店頭に並んでいる植物用肥料の内容物が、同じ植物銘柄を対象としたものなのに、分量に違いがあることに疑問を抱き、生育に最適な分量比率はどれなのかを解明していく研究を行いました。サニーレタスを用いて、植物の生育に必要な三大栄養素、窒素(N),リン酸(P)、カリウム(K)をどれだけ多く含んでいるのかを探求しました。
 

 14班は物理班、「条件による糸のほつれ方について」の研究。普段の生活で糸がよくほつれる経験から、どのような条件下で糸がほつれていくのかを研究実験。ここまでであれば家庭科などの課題研究となるが、布に糸を一本縫い、上部は固定して下部にバネばかりをつけて引っ張って、糸の切れた時の力の測定を行う物理の研究を行いました。
 


 どの研究も非常に興味深く、きちんと理路整然と証明されており、とても高校二年生の研究とは思えないハイレベルなものでした。

 この研究成果を来年度の大学受験に生かしていって欲しいです。

 保護者も多数聴講に来てくださいました。ありがとうございました。

 

★理数科の課題研究発表会が行われました ≪前編≫★

 本校理数科(理工科)の「課題研究発表会」が令和3年2月17日(水)午後、本校視聴覚室で行われました。

 先月、工業科8学科すべての発表会が行われましたが、今月は理数科の発表会です。工業科は3年生が課題研究を行いますが、理数科は2年次に「課題研究」週1時間、「総合的な学習の時間」週2時間行っています。

 理数科2年生40名が「生物班」「物理班」「化学班」「地学班」「数学班」など14の班に分かれ、発表を行いました。

 多くの班があるため、≪前編≫≪後編≫の2回に分けて紹介します。

 1班は生物班、「イソチオシアネートの抗菌作用について」研究を行いました。キャベツはなぜ日が経つと苦くなるのかという疑問が研究のきっかけとなり、イソチオシアネートと呼ばれる物質が影響していることを知り、その成分効果の一つである抗菌作用について研究を行いました。
 

 2班は化学班、「塩分濃度による麺の重さと長さの関係」の研究。ラーメンやそば、パスタに欠かせない塩。ゆでる際の塩分濃度を変化させることにより、麺の長さ・重さ・太さ・強度の違いを研究、麺の重さの変化は太さによってではなく、長さによって変わるということを導き出しました。

 

 3班は生物班、「美味しいコーヒーを飲もう」と題し、コーヒーが苦手な人でも美味しく飲めるコーヒーを研究しました。コーヒー豆の粒の大きさ、水の温度、入れ方を変えることにより美味しいコーヒーが作れることが分かりました。実験はお手軽なペーパードリップのものと抽出機器であるフレンチプレスを使って実験、結果としてはペーパードリップを使って水270ml, コーヒー豆10g, お湯の温度90℃で作ったコーヒーが一番おいしく感じられました。また若者に人気のカフェオレの場合はフレンチプレスを用いて、上記と同条件で牛乳130mlを加えたものが美味しく感じられたという結果を発表してくれました。
 

 4班は化学班、「コンクリートにできる結晶」の研究。散歩中にコンクリート塀から白いものが出ていることに疑問を抱き、その原因がエフロレッセンス(白華現象)によるものだとわかり、研究を進めて、その正体がカルシウムを主成分とする結晶であることを確かめた研究です。この研究は化学の先生だけでなく、「セメント」や「コンクリート」の専門家である都市基盤工学科の先生方からの指導も受けました。
 

 5班は地学班、「消波ブロックの効力の研究」。都市基盤工学科の課題研究でも研究題目になった消波ブロック(テトラポッド®)に興味を持ち、その歴史や目的を研究、三保松原海岸(羽衣公園)を参考にした実験も行いました。消波ブロックとは1949年にフランスで火力発電所の護岸工事のために作られ、その後特許を譲り受けた日本テトラポット(現 不動テトラ)が設立されました。研究の結論として、消波にはセメントを用いるのが一番効果的とのことでした。
 

 6班は数学班、「各学年の理数科の特徴」をデータを用いて研究。本校創設と同時に設置された理数科。本校は全国でも珍しい工業科と理数科の併置校。現在在籍している理数科120名にアンケートを行い、その結果を全国の高個性と比較分析、相関・分散・標準偏差を求め分析、統計学の知識を駆使しての研究となりました。学習時間と睡眠時間との相関係数(2つの確率変数の間にある線形な関係の強弱を測る指標)など創意あふれる研究となりました。
 

 7班は生物班、「無胃魚と有胃魚の内臓の違い」の研究。胃がない生物がいることなど知らなかった人も多いと思いますが、無胃魚の代表例はサンマ・コイ・メダカ・イワシ・トラフグ。今回は無胃魚・サンマとそれに似た環境に生息している有胃魚(アジ・アユ・イサキ)を解剖、3週間にわたる解剖作業の中で細胞の組織が壊れないように永久プレパラートを作り、細胞をすりつけて光学顕微鏡・電子顕微鏡で観察して得られた結果を発表しました。

 
 
   以下、後編に続きます。