学校の出来事

8月26日(金)2学期が始まりました

 新型コロナウイルスの影響により、8月26日(金)始業式が、校内放送を通じて行われ、校長先生から次のようなお話がありました。

「今日から2学期が始まりました。

 新型コロナウイルスの影響が深刻な状況下での2学期の始まりです。これまで以上に感染症対策を徹底し、「うつらない、うつさない」生活を心がけていきましょう。

今年も残り4ヶ月。まもなく就職試験に臨む皆さん、科学技術高校で学んできたことを自信に、筆記や面接で存分に実力を発揮してください。また、進学を目指す皆さん、総合型選抜や学校推薦型選抜がすぐそこまで迫ってきています。それぞれ自分の道を切り開いていってください。1・2年生の皆さんは、3年生の姿をみて、それぞれ2年後・1年後の自分をイメージしながら、有意義な高校生活にしてください。

また、今月3日と4日には、中学生一日体験入学を実施しました。伊豆半島の先端から愛知県との境、他県からも、105校の中学から中学生と保護者の皆様あわせて約2,200人の方々が、参加してくださいました。あと7ヶ月余りで後輩たちが入学してきます。「初心忘るべからず」、本校の生徒になることを目指していたあの頃の気持ちを思い起こしてみましょう。

 

さて、2学期のはじめにあたり、

「 Don't let other people decide what you can do!

  ~ 人に自分の可能性を決めさせない ~ 」という話を紹介したいと思います。

 

8月10日、本校イングリッシュ・サマー・キャンプの事前研修において、アメリカ・ワシントン州在住の前田伸二さんとのオンラインセッションを行いました。

前田伸二さんは、北海道出身の方で、現在、ボーイング社の操縦席エンジニア、飛行教官、NPO団体の代表として活動されていらっしゃいます。

18歳の時に交通事故に遭い、脳挫傷のダメージを受けて生死の渕をさまよい、九死に一生を得ましたが、片方の目の視力を失いました。

日本では、障害者はパイロットになれない、仕事にも就くことができないと言われ、ハンディキャップがあることでの差別を経験されました。

しかし、アメリカにある大学の教授と出会い、片目が見えなくてもパイロットになっている人がいることを教えてもらい、目が見えないからパイロットになれないという先入観は間違っていることを知ります。

この経験から、正しい情報をもつことの大切さ、何をしたいのかわかっているのに、挑戦しないことがいかに不幸であるかを学んだそうです。

前田さん自身の体験から語られる言葉から、サマーキャンプに参加した生徒たちは、「今までの常識を疑うこと、先入観をもたないこと」などのメッセージを受け取りました。

そして、なぜ学校(社会)に行くのかという問いかけに、「『親友』をつくるため」と「『師』と出会うため」という、人との出会いを教えてくださいました。

最終的に前田さんが夢を実現するにあたって、「存在してくれるだけで十分」と寄り添ってくれた友人、「お前の挑戦はまだ始まっていない」と目を覚まさせてくれた先生の存在が非常に大きかったと話されていました。

そして、「大切な人(家族)にもっと話をしよう」と語りかけてくれました。大切なその人たちは、自分を支えてくれる人たちです。自分がどんな思いをもち、またどのように目標に向かっているのかきちんと話し合うことの大切さを教えてくれました。前田さんにとって、大切な家族・お父様が理解を示してくれたことが、今のエンジニア、飛行教官、講演活動に活きているそうです。

最後に、"Don't let other people decide what you can do!" (人に自分の可能性を決めさせない。)というメッセージをくださいました。

 

参加した生徒たちのレポートに書かれていた言葉の一部を紹介したいと思います。

・将来の夢をかなえるために、積極的に挑戦していく気持ちになれた。

・女性だから、ハンディキャップがあるから、〇〇だからとあきらめるのではなく、まず何かやってみる、またそれを実際に口に出して言ってみる。そうすることで、様々な人からアドバイスや助けが得られ、道が開かれていくことがわかった。

・自分のやりたいことをやるために、目の前の課題からも逃げずに解決していきたい。

・勉強もしない、部活も頑張らない、何もしないで夢ばかりをみているのではなく、苦手な課題にも向き合っていきたいと考えられるようになった。

・まだ1年生で、将来の夢が決まっていなくて不安に感じていたけれど、自分の可能性を広げるために積極的に行動していくことで見いだせると思えるようになった。

・2、3年生は、進路は決めているけれど、本当にそれで良いのか不安に感じていて、でも、今日の前田さんの話を聞いて、迷ってなんかいられない、夢を着実にするよう取り組んでいきたい!

・将来、自分が若い人たちに夢や希望を与えられるような大人になりたい。

 

「人に自分の可能性を決めさせない」ことの重要性とともに、

「自分で自分の可能性を決めつけない」ことがもっと大事だと思いました。

 

2学期も「微差は大差」の心構えで、まずは自分のできることから、本気で行動してみよう。きっと「未見の我」が見えてくる。

以上で、講話とさせていただきます。」

 始業式に続き、2学期が始まるのにあたり、教務課と生徒課から諸連絡がありました。
 
 2学期は約4か月と長く、大切な行事も予定されています。新型コロナウイルス対策を意識した行動を心がけましょう。